上部内視鏡検査では、胃がん、食道がん、十二指腸がんといった悪性腫瘍などの他に、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、急性胃炎、慢性胃炎、胃ポリープ、十二指腸ポリープ、逆流性食道炎といった疾患の診断・検査に有効です。
口から肛門に至る消化管に慢性炎症が起きる疾患を炎症性腸疾患IBDと呼びます。大まかには潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis)及びクローン病(Crohn’s Disease)をさします。どちらの病気も原因は不明ですが、免疫機能の異常、遺伝、食物、腸内細菌などが関連していると考えられています。対症療法がメインですが、治療法の進歩により緩解状態を維持できる方が増えています。
便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」2017年に日本では初めて便秘治療に対するガイドラインが作成されました。その中で定義された一文です。便秘の原因は基本的には生活習慣です。然しながら、その中にほかの疾患(大腸癌など)が隠れていることもあります。当院では、今までに大腸内視鏡を受けていない方には一度検査を受けることをお勧めします。その上で、その方々に合った治療を考慮していきます。
小腸の終わりから大腸にかけての腸の壁は、腸内細菌がお花畑のようにびっしりと、種類ごとに分布していることから、「腸内フローラ」または「腸内細菌叢(さいきんそう)」と呼ばれています。